Holliday & Brown

Holliday & Brown / ホリデーアンドブラウン

1919年、Aubrey Brown氏がバーリントン・アーケードにシルクネクタイを扱うショップをオープンしたのがこのブランドの始まりです。当時はまだ自社内のデザイナーを使うのが主流の時代に、フリーランスの外部デザイナーを起用し、一人のデザイナーがプリントと織物の両デザインを手掛けるなど、その独創性は際立っていました。

その後、ビジネスが順調に伸び始めた頃、 Aubrey Brown氏はアメリカ進出を決断。アメリカのマーケットでのブラウン氏のネクタイに対する評判が広がると、第二次世界大戦後の大変な時期に会社を支えてくれるほどの忠実な顧客がつくまでになりました。

Holliday & Brown社は1926年にAubrey Brown氏と、ブラウン家の古くからの友人であった Holliday(ホリデー)氏によって設立。現在でも会社の中核を担っている生地デザインを専門に手掛けていました。

その後、工業化が進むと共に専門職人の数が減り、大量生産をこなす一方で品質が低下していく風潮にある中、生地の品質はもちろん、職人の質の良さがHolliday & Brown社のトレードマークとなってゆき、英国紳士のお気に入りネクタイブランドの仲間入りとなりました。

Holliday & Brown社は“クラシック”でありながら“常にフレッシュ”という信念のもと設立されましたが、最初の数十年はメンズファッションの変化を常に追求してきました。また、この流行の変化に対する柔軟性を高めるために自社の専用工房を設け、Aubrey氏の弟であるBasil氏が指揮するようになりました。これにより、顧客のより細かい需要に対応することが可能となり、現在の“カスタムメイド”サービスへとつながっていきました。

また、名門紳士服店が集中していることで有名なサヴィル・ロウ(Savil Row)のテーラースタイルに学んだパターンや色使いも手伝い、 Holliday & Brownの洗練されたデザインはより知られるようになり、ペイズリーからレジメンタル、フラワーモチーフなど、 Holliday & Brownのエキセントリックかつユニークなネクタイは英国紳士の間でさらに存在感を強めるようになりました。

1956年に創業者のAubrey氏が62歳で亡くなり、会社は弟のBasil氏と息子のColin氏によって引き継がれました。
Holliday & Brown社のニッチ戦略が成功し、洗練さの代名詞としてその名が世界中で知られるようになるなど、1960年代は会社にとって激動の時代となりました。その後、会社は同じメイフェア地区にあるCoach and Horses Yardに拠点を移し、ロゴにも馬と馬車が追加されました。

英国らしい大柄でエキセントリックな色使いを表現したプリントデザインなど、Holliday & Brownは英国メンズスタイルの象徴として70年代、80年代と順調に成長を遂げました。

1992年には会社の規模拡大に伴い、セールス部門をPink Houseから同じサヴィル・ロウにある建物へと移し、同時にショールームも新設しました。

2000年、 Holliday & Brown社はイタリアでシルク産業をリードするマンテロ・セタ社 (Mantero Seta)によって受け継がれました。 Holliday & Brownがこれまで守ってきた英国の伝統と、世界的に有名なイタリア・コモ湖のシルク産業の知識が融合し、今日の Holliday & Brownがあります。

第118巻を超える膨大なデザインアーカイブやサンプル、ストライク・オフはマンテロ・セタ社に引き継がれ、現在もコモで大切に保管されています。古くは1920年代まで遡るこれらの“宝”が、ネクタイやスカーフ、蝶ネクタイ、イブニングアイテムなど、洗練されたイタリアの“サヴォワールフェール”(熟練の技とノウハウ)と出会い、今日そして明日のジェントルマンのためのブランドとなっています。